さて。
今日は少し重ためのテーマです。
でも、現場で支援をしていく中で、
これは知っておいてほしいなと思う話です。
テーマは、
「精神医療で本当にあった今ではあり得ない話」です。
正直に言うと、
以前の僕はあまり興味がありませんでした。
でもここ最近は、コミュニケーションにおいても、支援においてもコンテキストが大事だなあって思っていて、
なぜ?どんな背景で?どうしてそうなる?
ってことが理解出来なければ、すべてが手探りになってしまう。コレは危険だなってことで歴史に興味を持ったって話です。
♯急に雑
このコンテキストなしにコレはダメ。アレはよくないって言っている場面が多いなあって。
現在地を知るには歴史を知ることから始まるってことで本題です。
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今では考えられない治療が実際にあった
精神医療の歴史を振り返ると、
「本当にこれ治療だったの?」と思うようなものが、実際に行われていました。
もちろん当時の医師たちは、
「何とか治したい」
という思いでやっていた側面もあります。
ただ、
・薬が少ない
・脳の仕組みがよく分からない
・社会の理解が乏しい
こうした背景の中で、
結果として人権問題につながった治療も多くありました。
要するに当時からするとコレしかなかったってことで、どうにかしたいって気持ちは今も昔も変わらないんです。
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■ ロボトミー(前頭葉の手術)
これは聞いたことある方も多いかもしれません。
あのカッコーの巣の上でって映画でも描かれていたあの治療です。
コレは脳の前頭葉を切断する手術です。
目的は、
・興奮を抑える
・幻覚を落ち着かせる
・暴力性を減らす
といったもの。
当時は
「落ち着く」
「扱いやすくなる」
と評価されて広がりました。
でも実際には、
・感情が乏しくなる
・意欲がなくなる
・人格が変わる
といった取り返しのつかない影響が問題になりました。
ピーク時には、
アメリカだけで数万件行われたと言われています。
ただ1950年代後半になると、
* 抗精神病薬(クロルプロマジン)
* 人権意識の変化
* 後遺症問題
によって急速に衰退します。
日本でも1940〜1970年代頃まで行われていたようです。
かなり最近ですよね。
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■ インスリン昏睡療法
これはかなり衝撃的です。
大量のインスリンを投与して、
意図的に低血糖で昏睡状態にするという治療です。
統合失調症などに対して行われていました。
いわば、
「脳をリセットする」という発想です。
ただ当然ながら…
・けいれん
・後遺症
・死亡事故
などリスクが高く、
1950年代以降は消えていきました。
実際に日本でも1960年代頃まで行われていました。
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■ マラリア発熱療法
これはさらに衝撃です。
あえてマラリアに感染させるという治療です。
高熱によって症状改善を狙うというもの。
めちゃくちゃスゴイ発想ですね。
実際、一定の効果があり、
ノーベル賞まで受賞しています。
ただし、
当然ながら危険性も高く、
抗生物質の登場で消えていきました。
抗生物質が登場して本当によかったー。
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■ 電気けいれん療法(ECT)の誤解
ここは誤解が多いところです。
ECT自体は、
今も使われている治療です。
ただし、
昔と今は完全に別物です。
昔は、
・麻酔なし
・筋弛緩薬なし
・強いけいれん
・骨折事故
もありました。
今は、
・全身麻酔
・筋弛緩薬
・同意重視
のもとで行われています。
ここはしっかり分けて理解することが大事です。
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日本で本当に大きかった問題
実は、
治療そのもの以上に大きかったのが「長期入院の構造」です。
日本では1960年代以降、めちゃくちゃ精神科病床が急増しました。
背景には、
・精神科特例
・地域資源の不足
・家族依存
・偏見
など様々なことがあります。
結果としてどうなったか。
数十年単位の入院が普通に存在しました。
実際に今も何十年も入院している方がいる。
これはもはや治療というより、
「生活の場が病院」になっている状態です。
なぜこんなことが起きたのか
ここが一番大事です。
単純に、
「昔はひどかった」では終わらないこと。
背景には、
・薬がなかった
・理解がなかった
・社会が支えられなかった
という、
時代全体の問題がありました。
すべて解決した訳ではありません。
なんならまだまだ解決されていないことが多いです。
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■ 今の支援はこの反省の上にある
だからこそ今、
・地域移行
・意思決定支援
・権利擁護
・包括ケア
が大事にされています。
これは流行ではなく、
歴史への反省なんだと改めて思います。
当時も「どうにかしたい」って思いはあったはず。
でもどうにも出来なかった。
今現在も未来からみたら様々な問題に移っている可能性もある。
だからこそ考え続けて行動し続けなければいけない。
おおげさかもしれませんが、
この歴史を知っているかどうかで、
「地域で暮らす」の重みが全然変わるということです。
ただ退院することが目的じゃない。
その人らしく生きられるか
ここが本質です。
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■ 最後に
ここまで読んでいただいてどう感じたでしょうか。
「昔の話でしょ」とも思えるし、「今と地続きだな」とも感じるかもしれない。
僕は後者です。
そしてもう一つ大事なのは、
「今の常識も未来から見たらどうなんだろう?」
という視点です。
僕たちの支援も、もちろん完璧ではありません。
だからこそ、
立ち止まりながら問い続ける必要があると思っています。
立ち止まって考える時間がないと気付けないことってたくさんある。
一緒に頑張りましょ。
ではまた。


ちゃんさとさん、確かになかなか難しい話題ですね🐱